P.JCrook。近年のキング・クリムソンのCDジャケットでお馴染みの人もいるでしょう。その他ロバート・フィリップとのコラボとかもやっているらしい。
彼女の作品を諸橋近代美術館が日本初の企画展として開催してたのを観たのが01年。そして今年開催されている「拡張する絵画、パメーラ・クルック展」が2度目のクルック体験となった。
今回は、04年にクルック本人が日本を旅行した時にインスパイアされて製作し始めたという、「ジャポニカシリーズ」の作品も数点展示されいて、自分はその中で「MANGA」が面白いと思った。
電車の中(?)で老若男女皆が漫画雑誌を読んでるのが奇異に映ったのか?それともオタク文化の発祥地として日本を描くのが今風なのか…些かステロタイプ的な捉え方の気もするが雑誌の表紙や中身もしっかり描かれており、アニメ顔のキャラや日本語が解らない(はずの)彼女が「おかず増量中」なんて書いててかなり可笑しい。
このほかにも前回の時も展示されていた「グリーンドア・レッドドア」等、数点を久しぶりに観る事が出来た。
しかし、自分的に今回一押しの作品は「時間的遊戯」。
ぱっと見には単に色使いが奇麗な絵。だが、よく見るとちょっとミステリアスというかシュールっぽいところが好きだ。絵自体が額縁迄はみ出て描かれており、そこが騙し絵的にも見える…何とも言えない雰囲気の一枚で自分は一目見て気に入ってしまった。
この「時間的遊戯」は彼女の初期の頃の作品で、現在彼女自身の所有であるそうだ。一時コレクターの手に渡っていたのを買い戻し、それ以来自分の傍に置いているとのこと。彼女にとって「幸運を運んでくる絵」らしい。そんな大切な絵を観れたのは自分にとっても幸運?
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